あじゃりさんのブログ

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「下半身を見られた」みなかみ町の児童健診問題 70代医師への批判に対するお気持ち表明

みなかみ町の小学校の検診で、男女児童がパンツを開けられ下半身を見られた。人によっては触られたという事件。

現在Xで叩かれまくっているが、批判の方向性があまりにも的外れなため、整理してお気持ち表明をしていく。

やらかした70代医師の問題点

まず、何が不味かったのかを整理する。

  • 学校・保護者・児童に同意を取っていなかった。

この一点である。

ここには1つの原因が隠れている。

  • 児童(他人)への人権意識が薄い

なんというか、中高年男性にありがちな「女子供は黙って従えばいい」という意識が、医師という特権階級によって「医療がわからない素人は黙って従えばいい」にまでなってしまった末路である。

インフォームドコンセント
医師と患者間の情報格差をなくして納得のいく医療行為を目指す動きは、平成9年の医療法改正で医療関係者の努力義務として確立された

30年も経っていないのだから、当然ついていけていなかったのも納得がいく。理解はできないが。

納得と同意がなされていない場合、医療行為として合法になるべき治療は違法になる
手術(=身体を傷つける)、今回は検診(年端もいかない子供のプライベートパーツを観察する、触る)などが違法と判断されてしまう。

強制わいせつ等の性犯罪として立件されてもあまり文句は言えない状態なのである。

 

Xの的外れな批判

  • ペド、変態
  • 毛の有無、下半身を見たり触ったりする必要は一切ない

問題の医師は小児内分泌の第一人者、つまり研究者でもあるため、ペドや変態呼ばわりはいただけない。あくまで「児童の人権」を無視したことを第一に批判するべきである。

男性医師による女性患者への性犯罪が列挙される現代において、脊髄反射でそう思いたくなるのも分からなくはないがいささか浅慮であるのは間違いない。

問題の医師は彼なりに病と闘っているのである。やり方がものすごく間違っているだけで。
性犯罪だと認識されても庇えないが、性欲よりは研究欲に支配されてしまった男の末路だと認識を改める必要がある。

そしてそう反論している医クラにまで極端な批判を浴びせるのは知的生命体としていかがなものか。
専門医であること、その診察で病が発見できること、児童の人権を透明化したこと、児童が嫌がれば性犯罪だと捉えられてもおかしくないこと、これらは全て同時に成立しうる意見だ。
言葉尻を捉えて「性犯罪を軽視している」と批判するのは「私には3行以上の文章を正しく理解する力がありません」と発言するのと同義。目も当てられない状況である。

診察の必要は一切ないという主張も恐ろしい。
つまり子供の異変に気づけない、治療を手遅れにする才能あふれる親(または候補)がたくさんいるという証明に他ならないからである。
発育が異様に早い・遅いはれっきとした病気である。
気づいた時には手遅れで成長が止まり、子に恨まれる。
周りと発育のスピードが違うことに気づいた時、すぐに連携できる親子関係であること、異変に気づいたらすぐに病院に連れて行ける親であることを切に願う。

 

本質的な人権問題について

つくづく日本は「弱者の人権を蔑ろにする」素晴らしい国である。

子供も幼い時から自我を持つ一個人であることを真に理解している大人は何人いる?
子供だから大袈裟に言っている、子供だから何もわかっていない、と蔑ろにして恨みを買う大人は一体何百万人いるのだろうか。

女性患者に対する男性医師もそう。
女性の痛みや症状の訴えに対して「大したことない」と見過ごし、女性患者の健康寿命を短くする男性医師が多いことが論文で問題提起されている

また、ほとんど死んでいるに近い老人についても同じだ。
手足を拘束しないと満足に延命できない、咀嚼も嚥下も歩行もできない老人を管に繋げて無理やりに延命することを良しとしている人間は数多い。

今一度人権意識を改め、健やかに生き健やかに死ぬことについて考え直すべきフェーズに来ている。
どんな相手でも一個人として扱うことを忘れなければここまで日本は衰退することはなかっただろう。